こんにちは、佐伯です。
先週金曜日は8月SQでした。
SQの日に爆上げして、28,525円と寄り付き前より一気に400円上昇と、オプショントレードの投資家にとっては悪夢とも言えるSQとなってしまいました。
ただ、私のポジションについては、前回投稿にあるように8月初旬に擬似スクエアに持っていき、相場の上下の影響を受けないポジションになっていたので、影響は当然ゼロです。
このように、相場の予期せぬ上昇より生じる爆損をほぼ完璧に除外できるのが、この1年間使っているポジションの大きな強みです。
そして、その後も相場はぐんぐん上昇していき、今週初めには28,890円とほぼ29,000円目前まで迫ってきました。
7月限では25,500円近辺をつけたことを考えると、実に2ヶ月で3,000円以上のほぼ一直線の上昇とほとんどのトレーダーの予想に反した展開となっています。ご存知のようにここ数ヶ月は米国のCPIやらの動向を反映し「夏には暴落」といろんなところで予想されていましたが、現時点では相場は真逆に振れています。
そして、この上昇一直線の相場では私の手法はほぼ利益を取るのが不可能となっており、現実的に8月限はこの12ヶ月で初の単月赤字となりました。
もちろん「上がり続ける相場」はないので、基本戦術には一切変更がないのですが、より損失を少なく、さらには利益転換の確度を増やすべく玉の回転や新規ポジション追加に一定のルールを設けて9月限は挑みます。
今回はそれを少し丁寧に解説していきます。
9月限については、前回、前々回投稿でも少し触れましたが、7月22日に最初のポジションを立てています。
【9月限1セット目当初ポジション】
C28000(@670) -1
P28000 (@865) +1
C28000 (@665) +1
P25000(@145) -3
上昇時最大損失(SQ28000以上):▲43万円
最大利益(SQ25000):+258万円
(単位:万円、右端が合成損益)
この7月22日時点で、原資産は27,750円近辺でした。ですので少し上の28,000円にいつもの3枚セットを組みました。
まだ、9月限はかなり先でしたので、P25000も@145円で立てることが可能でした。
その後、相場がじわじわと上昇していき、P25000(@145)のプレミアムが減少していきます。
そして、ちょうど1週間前の8月9日にプレミアムが57円と90円近く減少したのを見て、プットの上への回転をかけます。
P25000(@145→57) +3
P26000(@115) -3
決済損益:+264,000円
つまり1,000円買い上がったということです。
【9月限1セット目2ndポジション】
C28000(@670) -1
P28000 (@865) +1
C28000 (@665) +1
P26000(@115) -3
上昇時最大損失(SQ28000以上):▲25万円
最大利益(SQ26000):+175万円
(単位:万円、右端が合成損益)
ここで、上昇時最大損失は▲43万→▲25万と減少しています。その見返りとして暴落がきた場合のリスクはプットを買い上がったため当然に高まっています。
相場はさらに上昇してきました。
ここで7月限はさらにプットを買い上がったのですが、そこから暴落された苦い経験から今回から「プットの買い上がりは1回だけ」というルールを設けました。
その場合、このまま放置で相場が上昇または停滞した場合は▲25万円の損失見込み。SQ近くで擬似スクエアに持っていった場合はおそらく▲10~15万円で着地との見込みです。
ただ、これではさすがに何も芸がなさすぎるので、ここで昨日、思い切ってこの1セットをもう擬似スクエアに持っていきCLOSEDしました。
9月限追加ポジション
P28000(@232)
【9月限1セット目CLOSEDポジション】
C28000(@670) -1
P28000 (@865) +1
C28000 (@665) +1
P28000(@232) -1
P26000(@115) -3
最終損益:▲2万円(SQ26000以上)
(単位:万円、右端が合成損益)
これを行なったのは相場が28,900円近辺だったので、実に3,000円近く9月SQ(9月9日)まで暴落して26000を割れてこない限りはこれで終了となるポジションです。この相場状況でそれはほぼ起こり得ないと判断できるので、損益はほぼトントンになりました。
そして、ここから新たに2セット目を立てました。
【9月限2セット目現在ポジション】
C29000(@405) -1
P29000 (@575) +1
C29000 (@410) +1
P27000(@97) -3
上昇時最大損失(SQ29000以上):▲31万円
最大利益(SQ27000):+169万円
(1セット目の損益▲2万円含む)
(単位:万円、右端が合成損益)
これが新しい「相場についていく」手法です。
整理すると、1セットを立てた時の相場が27,750円、現在が28,750円でちょうど1,000円上昇しています。これを反映して、上の3枚を1,000円ずらして少しの下落(500円程度)でもうこの損失をゼロに持っていけるように組み替えています。
ここで、一番最初の7月22日のポジションをもう一度見てください。もし9月SQが28000円の場合、最終損益は▲43万円、今回のポジション表では+69万円と100万円以上改善しているのがわかります。
もちろん、ここから2,000円以上下落されて26,500円近辺まで相場がくると損益分岐点に到達しますので、このリスクとのトレードオフです。
このように、当初の思惑と完全に真逆にいった時でも「損益ほぼトントンで仕切り直す」というポジション移動ができています。
これは、ここからさらにどんどん上昇して、相場が30,000円を超えた場合でも理屈的には今回の動きを繰り返せば損失はほぼゼロ近くにすることができるということですね。ただSQが近づくにつれてプレミアムの減少度合いも変わってくるので一概には言えませんが、このようにうまく相場の変化に対応できるように「仕切り直し」の技術を身につけることは非常に重要と感じています。
今後の動きとしては単純で、上昇はしばらく放置。下落してくれば28,250円付近でコール玉の下への回転をかけて、上昇時最大損失をゼロにする。さらに下落してくればもう1ポジション追加といつもの動きを淡々とやるだけです。
前月は大体この時点で上昇時最大損失が▲82万円とかなり膨らんでいたので、さらなる上昇に対応できずマイナスになりましたが、今回は現時点で上昇時最大損失▲31万円程度なので、このままどんどん上昇されてもほぼ損失はゼロにできるのではと思います。
さらに、次の1週間をみて上昇が一服する見込みがあれば、今回初の試みである「コール売り玉の追加」も検討し、追加の利益を狙っていくかもしれません。
それでは引き続きよろしくお願いいたします。
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