【重要】 ベーシックトレードの基本5ルール-その1

日経225オプション戦略

こんにちは、佐伯です。

今回はベーシックトレードについて次のような疑問に応えます。

平均月利10%の根拠は?

簡単に稼げそうだけど穴はないの?

暴落への対処はどうしているの?

コツコツドカン(コツコツ利益を上げて、一回のドカンとした暴落で巨額の損失)はないの?

資金管理はどうしてるの?

オプションで、原資産(現在の日経平均)から離れた両側に「売り」をとる手法は、別名「悪魔の手法」と呼ばれています。

あまりにも簡単に稼げるため、初心者の多くがこれを採用し、知らず知らずのうちにポジションを大きくしすぎて、数年に一度の大暴落で一気にやられるためです。

この記事では、暴落だろうが暴騰だろうが絶対に大損にならない方法と、資金管理等の「基本5ルール」につきお伝えします。

初心者でも長期的に市場から利益を取り続けるための、最重要の内容ばかりですので、ぜひ何度も読み直して下さい。

長いので2回に分けて投稿いたします。

【ベーシックトレード基本ポジション例】

原資産27,000円

C:29,000円 @50円 -1

P:24,000円 @50円 -1

(註:C コール、P プット、+1 買いが1枚、-1 売りが1枚、@ プレミアム)

日経平均が各限月のSQ(特別清算指数)決済日に26,000-28,000円の幅に収まれば、50円 x 1,000倍x 2倍=10万円の利益を得ると言うものです。

後で説明しますが、現在の市況では想定投資元本(およそ必要証拠金)が約50万円、従い、これが取れれば月利20%というシンプルな計算になります。

一般的にはショート・ストラングル(Short strangle)と言い、同一限月でアウトオブザマネーの権利行使価格のコールとプットの売りオプションを同枚数とるものです。

一方、「売り」なので、SQ値が上下の幅を突き抜けた場合は、損失が発生します。仮にSQ値が23,500円だったとしましょう。最終的な損益は以下の通りです。

利益:10万円

損失:▲50万円 (23,500 – 24,000 = 500円x1,000倍)

合計損益:▲40万円

従い、一般的には相場が大きく上下にぶれないレンジ相場に仕掛けるものとされています。ちなみに、レンジ相場は全体の7割(トレンド相場が3割)と言われています。

また、「時間が経過すればするほど利益が発生する」のも大きな特徴です。

例えば、今日の日経平均が27,000円だったとして、1ヶ月後に26,000-28,000円幅に収まるのと、1週間後に同様の幅に収まるのとでは、当然に後者の確率が高いですよね?それに合わせてプレミアムが減少していくので、それを利益に変えることができます。

それでは、ここからベーシックトレードの基本5ルールを見ていきます。 

【ルール1:必要証拠金x2の資金を証券口座に入れておく】

「売り」ポジションをとるためには、証拠金が必要です。

オプション取引において、トレードの損益に加えて重要なのは証拠金不足による口座のパンクを防ぐことです。証拠金不足に陥ると、翌日に不足分の入金を求められて(追証)、入金が確認されないと翌日には強制的に決済となります。

証拠金は各証券会社のSPANシミュレーターで確認できますが、厄介なのは同じポジションでも証拠金が常に変動すると言うことです。これは証拠金というもの自体がポートフォリオのリスク感応度をベースに算出されるため、変動が大きい相場だと必要証拠金が上昇するためです。

このように、急な相場変動による証拠金不足から生じる口座のパンクを防ぐためにも、証拠金のおよそ2倍程度を証券会社の口座に入れておくのを推奨します。

逆にいうと、証券口座に入れてある資金が200万円の場合、コールとプットの両建て売りで必要な証拠金は100万円までということですね。

この場合、想定投資元本は100万円、口座に入れておく資金は200万円ということです。

現在のSPAN証拠金をベースにすると、50円のプレミアムが取れるコールとプットの売り1枚ずつで50万円程度なので、2セット組めるということです。

なお、ベーシックトレードの場合は、売りポジションを取った瞬間に口座残高は増えるので、厳密には計算上は200万円より少し少なくても良いですが、複雑になるので割愛します。

【ルール2:プレミアムが50円近辺のポジションを取る】

どのプレミアムを狙うかは、トレーダーそれぞれで色々な考えがあります。150~200円程度を狙う人もいれば、50円近辺を狙う人も大勢います。

推奨は40-50円前後のプレミアムです。これは次の損切りルールや時間的価値の減少速度からもっとも安定的に利益の取れるラインです。

私は以前はプレミアムが100円近辺のポジションを取っていましたが、結構な確率でプレミアムが倍(200円)まで膨れ上がるので、ある時を境に50円近辺に変更しました。

【ルール3:原資産から1,500円未満のポジションを取らない】

原資産に近いほどプレミアムは高くなるので、日経平均が最終的にそのレンジに入れば利益は増えますが、突き抜けられて損失が発生するリスクも増えます。

なぜ1,500円かというと、1,000円程度の値幅は数日で動くことはザラにあるからです。1セット程度であれば気にしなくても良いですが、40-50円近辺のプレミアムをとる場合は複数セットが通常ですので、リスク管理の点から、原資産から1,500円以上離れているポジションをとります。 

ルール4-6については、具体的なシミュレーションとともに次回で説明いたします。

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